世界の食知識

vol.7 ペルシャ高原が原産のほうれん草
イラスト  
  アスパラガスはユリ科の多年草で、和名をマツバラウドといいます。原産は地中海沿岸地域ですが、食用はイギリスが原産。ヨーロッパでは古代ギリシャから食されてきたポピュラーな野菜のひとつでした。

  日本に入ったきたのは明治時代。
  オランダ人によって伝えられたため、オランダキ ジカクシの別名があります。


  日本では当初ホワイトアスパラガスが主流で、長い間、 缶詰めのホワイトアスパラガスが食されてきました。グリーンアスパラガスが市場に出回りはじめたのは昭和40年頃。野菜の輸入がどんどん行われるようになり、生のアスパラガスが増えて来たのです。

  ところで、グリーンアスパラガスとホワイトアスパラガスの違いは何なのでしょうか。
  答えは育て方にありました。芽が出る前に土盛りをして光を当てないようにして 白く仕上げたのがホワイトアスパラ。
  そのまま生長させてものがグリーンアスパラガスになるのです。
  栄養はアスパラギンを豊富に含み、グリーンの方がビタミンAとB2を多く含んでいます。
  アスパラは、古くなると苦味が増してくるため、買う時は切り口の黒ずんでい ないもの、しおれていないものを選ぶようにするといいでしょう。 茹ですぎると歯ごたえがなくせっかくの味覚が損なわれるので、茹でる場合は茹ですぎに要注意。ホワイトアスパラを茹でる時は、酢やレモン汁を入れると歯触ざわり良く仕上がります。
■アスパラガスのオレンジソース
《材料》 
   ◆ アスパラガス・・・・・12本
   オレンジジュース・・・200cc
    卵黄・・・・・・・・・2コ
    水・・・・・・・・・・30cc
    バター・・・・・・・・350g
    レモン汁・・・・・・・少々
    塩・コショウ・・・・・少々
《作り方》
(1)
アスパラは塩茹でして氷水に入れ、布に取って水気を切る。
(2)
オレンジジュースは1/4に煮詰める。
(3)
卵黄と水をボールに入れ、湯煎にかけて泡立て器でかき立てる。
(4)

ねっとりしてきたら、溶かしバターの上澄みを少しずつ入れて混ぜ、塩、コショウ、レモン汁小さじ一杯を入れる。

(5)
(4)(2)の煮詰めたオレンジジュースを入れて混ぜ、シノワかガーゼで漉し、温める。
(6)
茹でたアスパラをお湯に入れて温め、水気を切ってお皿に盛り、オレンジソースを かける。


『世界の食知識』は12 回シリーズの連載です。

※参考文献「食の文化話題辞典/ぎょうせい」「世界の料理辞典」「グルメの哲学/丸山学芸図書刊」「現代新百科辞典/学研」  
 
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