第23回 年中行事と食べ物「火事見舞い」
献立
【焼おにぎり、煮しめ】

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 江戸時代、火事と喧嘩は江戸の華といわれるほど、火事が頻発していました。木造家屋が多く、火を使うことが多かった当時ではやむを得ないことだったのでしょう。そのつど、近隣や親戚などへ見舞いをしたそうです。
 焼け出された日には、お重に焼めし(焼おにぎり)と煮しめ、お寿司やお菓子などすぐ食べられて当座に喜ばれるものが届けられました。
 被害の程度によっては金品が贈られることもあったそうです。

 火事にあった友人や親戚などには、なんて言葉をかけたらいいものか迷うものです。そんなときは、こんな心のこもった手作りのお見舞いもいいかもしれませんね。

参考文献 臼杵の殿様暮らしと食(大分合同新聞社)