2年(1855年)1月13日。
 
 乃丞(のちの15代久通)の痘瘡(ほうそう)の快気祝いが行われたときの献立である。
 江戸時代には、子供の病気は命取りになることが多かったため、大病である痘瘡が治ることは本当にめでたいことであった。献立中にお雑煮が出されているが、正月のみでなく婚礼などめでたいときにも出されていた。本膳が終わると、引替御膳として二汁五菜、場所を変えて後段の料理、夜食へと続く。


 写真上

  • 大福 梅干し 山桝
  • 田作り
  • ひらき豆
  • お雑煮(くしこ、くし貝、昆布、とうふ、餅、大根、いも、花鰹)

    写真下(引替御膳)
  • なます(鯛、笹かし大根、にんじん、みかん)
  • 御汁 (塩鯛、大根)
  • 煮物 (くしこ、くし貝、山芋、ごぼう、ぜんまい)
  • 茶碗 (雉子、大根、ごぼう、せり)
  • 香の物
  • 御飯
  • 台引 (かまぼこ)
  • お吸物(鯛ひれ)
  • お肴 (数の子)
  • お菓子(みかん)