[13] 中元・生身玉
参考文献 臼杵の殿様暮らしと食 (大分合同新聞社)
安産祝い こどもが生まれるのはめでたいことである。 昔から子どもが生まれると色々な行事もまた始まるものですが、まず出産に先立って行われるのは『着帯祝』いです。そしていよいよ生まれてからはまず『安産祝い』、その後は『お七夜』、『宮参り』、『百十日の箸の祝儀(喰い初めともいう)』などと続く。
安産祝いは特徴的で、産婦に対するねぎらいものが贈られる。消化のよい物として白身の魚の煮物や味噌漬け、長芋の砂糖漬け、煮しめ、菓子などがよく用いられている。
お七夜
には干鯛(ひたい)を贈ることが多い。干鯛は武家の祝儀用の贈答品として不可欠なものであった。 干鯛は伊勢神宮の神饌として現在も作られている。 【干鯛(ひたい)】
お箸初め 生まれて百十日目にお箸初めの祝儀を行う。小さなお膳に、赤飯、汁、焼き魚、煮物などを付け、一人前の人として初めて食事をする儀式である。
もっとも、生後百十日ぐらいでは大人と同じ様な食事をすることは出来ないので、ほんの一口箸をつける程度である。