年越しは、大晦日だけでなく一月六日、一月十四日などにも行われている。一月六日の年越しは、元日より六日までを松のうちといい、六日の夕方門松やしめ縄を取り払うので、歳を超えたという気持ちで「六日年越し」といい、一月十四日は「十四日年越し」として、正月のことがおおかた終わり新年を超えたとして祝う。小正月、2番正月ともいって現在も行っている地方も多い。
また、除夜は新年最初の夜とされていたが、現在では十二月最初の夜と考えるようになった。
年男は各所にしめ縄をし、鏡餅を飾り、元旦用のお屠蘇や大福、祝い箸などの準備をする。
そして、年越し祝儀が行われる。おせちには五段重ねの御重を用意している。一の重はさざえ、二の重数の子、三の重煮豆、四の重たたきごぼう、五の重田づくりで、現在に比べると彩りが淋しいけれども、数の子は子孫繁栄を願って、黒まめは豆にちなんで元気に健康にと、田作りは干鰯
が田んぼの肥料として用いられたことから豊作を願うものとして祝い肴に欠かせないものである。 |