くちなしを入れて炊いた黄色いご飯と、それとセットとして食べられるかやくのことである。
かやくは、大根やごぼう、ねぎなどの野菜と豆腐を油で炒め、別に焼いたえそなど白身の魚の身を加えたけんちん汁風のものである。
幕末日田の出身の農学者大蔵永常の『徳用食鑑(とくようしょくかがみ)』 (1833)には、豊後の黄飯として臼杵周辺での作り方が紹介されている。
十一代の殿様雍通公は、この黄飯・かやくがお好みだったようで、江戸屋敷でも度々作らせて、郷里を忍ばれたようだ。また祇園祭や病気見舞いの折にも作られたそうです。