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調味料&スパイスの秘密

辛子のお話 mustard

辛子(マスタード)は、世界の国々で広く使われている香辛料のひとつです。
練り辛子は、カラシの種子を砕き、ワインやオールスパイス、唐辛子、にんにく、酢などを混ぜて作ったもの。作り方や入れる調味料はさまざまですが、それが各国の辛子の特徴となっています。

植物のカラシは地中海から中央アジアにかけてが原産地で、今はカナダが最も収穫の多い産地となっています。
辛子には黒・白・茶がありますが、なかでも黒ガラシは一時期、ヨーロッパ中の国で使われていました。風味も刺激性も非常に強いので、「本当のマスタード」とも呼ばれていたのです。
しかしイギリスでは刺激の少ないマイルドなカラシが好まれ、ホットドッグ用のマスタード・ソースはシロガラシで作られています。

わたしたちが日頃使っている和辛子は揮発性がある黒ガラシ系で、鼻にツーンとくる辛味があります。
カナダで栽培されているカラシナには、ブラウン種と、オリエンタル種の2種類あり、日本の辛子はオリエンタルが使われています。
ヨーロッパでは、ブラウン種が主流で、シロガラシと混ぜたり、酢の量を多くしたりして、その国ならではの味わいを作り出しているようです。
フランスのディジョンは、特にマスタードで有名な小さな街。この街では、水に浸しておいた種子を砕いてペースト状にしたあと、ふるいに通して堅い殻を取り除き、それに塩、スパイス、白ワイン、ベルジェ(未熟の緑ぶどうの酸味汁)を加えているのです。

想像しただけでとっても美味しそうなマスタードだと思いませんか?いつも の洋食に使ってみると、ひと味違う味わいが楽しめそうです。

マスタードの花

〈マスタード〉アブラナ科
学名:Brassica hirta(ブラシカ・ヒルタ)
別名:ホワイトマスタード,セイヨウカラシ(西洋辛子),シロカラシ(白辛子)
花期:夏

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