朝Sと短いいさかひをする。父さんの病気を思はなければ
、もつと激しくいつてやるべきであるが……… 午後不二子さんとも森さんの家を見に行く。地坪は六百近くあり、家は四十数坪で九室。しっかりとマッシーヴに出来ている。私たちだけではとても住みきれないが、モキの家族と同居し、またSが上京の度に腰をすえるには十分ゆとりのある建て方である。非常な無理をしてもぜひ買はなければならないとは考へないが、買つておけば便利で、なにかに都合のよいことだけはたしかである。
山から出してくれた貨物の箱がとどいた。
雨にぬれてほほ笑む桃の花美し。
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