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HOME > 知る・楽しむ > 知っておきたい和食の知識 > 食の歳時記(8月)
日本では四季折々に伝統行事が行われ、その行事にゆかりの深い料理があります。月ごとに行われる行事と、お料理のレシピをご紹介。

8月。お盆のための手作り精進料理

精進料理と二汁五菜の配膳と焼き物または、揚げ物

”盆”とは仏教行事の”盂蘭盆”の略で、魂祭りとして古くから伝わる日本固有の行事。7月15日の盆に対して8月15日を旧盆といい、現在では8月の旧盆に祖霊を家に迎えて供養するのが一般的です。13日の「迎え火」で祖先の霊を導き、お盆の間は食べ物を備えて供養し、16日には「送り火」をたいて霊を送ります。地方によって弔い方は異なり、墓参や灯籠流し、棚経などを行います。従来はお盆の期間中、家族も精進料理を食べていました。

お盆料理は「二汁五菜」。本膳に一の汁、膾(なます)、坪、香の物、飯を、二の膳に平、千代口、二の汁、別皿に焼き物または揚げ物を供します。夏真っ盛りのお盆の時期、冷し素麺や生姜を加えた夏向きの味付けなど、季節にふさわしい料理のかずかず。今年のお盆は、ナスやキュウリ、オクラ、大葉など旬の野菜を使って、手作りの精進料理にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

美味しい里芋の煮方

汁物

一の汁(焼きなすの赤だし)

夏の野菜の代表であるナスを焼きナスにして椀だねにし、味噌汁をはって大葉を散らす。水からしを落としても美味。

膾(さしみコンニャクとわかめ豆腐の盛り合わせ)

寒天で固めたわかめ豆腐とそぎ切りにした白コンニャクを盛り、からしに酢を加えた味噌だれでいただく。彩りにキュウリの千切りを添えると見た目もきれいに。

坪(ごま豆腐)

くず粉と炒りごま、だし汁を加えて火にかけ、仕上げに塩と砂糖を加えた酒を入れ、冷やすと出来上がり。わさびか生姜を添えて、三杯酢かくずあんをかける。

キュウリのぬか漬け

香の物(ぬか漬け)

キュウリ、ナス、白うり、人参など季節の野菜の漬け物を。

飯(生姜ご飯)

生姜と酒を入れて炊いたさっぱり風味のご飯。

平(焚き合わせ)

がんもどきや里芋、高野豆腐、山菜やオクラなどを薄口醤油で上品に仕上げた焚き合わせを平椀に。

千代口(れんこんの梅肉和え)

1%の酢を加えた熱湯でれんこんをさっと茹で、砂糖とみりんで調味した梅肉で和える。

二の汁(素麺)

素麺にスライスしたトマトとキュウリ、卵焼きの千切りをのせ、千切りした大葉を添えて。

皿(米なすのしぎ焼き)

揚げたナスにみりん、砂糖、酒を入れて練り上げた味噌を塗り、白ゴマと針生姜を天盛りにしていただく。揚げ立てをあつあつで。

今月のカレンダー9月(September)
二十四節気
8日 立秋
23日 処暑
行事
6日 広島原爆記念日
9日 長崎原爆記念日
13日〜15日 旧盆
15日 終戦記念日
旬の味覚
魚介類 イサキ、スズキ、鰻、ドジョウ、ハモ、太刀魚、カマス、アワビ、タコ、ヒラメ、車海老、サザエ
野菜類 オクラ、大葉、キュウリ、トマト、みょうが、枝豆、白瓜、ピーマン、ナス、とうもろこし、南瓜
果物類 スイカ
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