2年(1855年)10月18日。
 
 葉家の菩提寺である月桂寺の僧をお城に招いたときの献立で、当然の事ながら精進料理である。
 殿様や奥方が寺へ出掛けることはあまりなく、代参をたてることが多かった。寺の僧を招いて振る舞うこともほとんどみられない。
 このとき、僧は体調が悪く、この招きを断ったため御膳は寺へ届けられている。


 本(膳)

  • いり酒(水せん松、かう茸、きく味、ほうれん草、花せうが、きんかん)
  • 坪皿(ごま豆腐葛かけ、こし粉栗、わさび)
  • お汁(篠焼豆腐、しめじたけ、色付きかぶ、ちさ、めうど)
  • 香の物
  • 御飯

    二の膳
  • 平皿(ひりょうす、ひらたけ、くわい、にんじん、まな)
  • お汁(結ゆば、青のり、風口山桝)
  • 猪口(でんぶ、重煮ゆず、くるみ)

    引而
  • 台引(べっこう豆腐、煮染蓮根)
  • お湯
  • お水

    お菓子
  • 有平糖
  • 庭砂香
  • 玉露香
  • かんぜ水
  • きせわた