第27回 年中行事と食べ物「やせうま」
献立

 やせうまとは、米粉をこねて作り、こびる(間食)などとして食べられていたらしいが、現在では小麦粉の幅広麺をゆでてきなこをまぶして食べています。

 この名前の由来について「嬉遊笑覧」(1830)には、寛文元年(1661)にしんこ馬という米の粉をこねて馬形に作った食べ物があったが、後に白糸餅と呼ぶようになり、細いので「やせ」というようになったとあります。

 やせうまは、府内藩(大分市)家老の岡本家文書の享和二年(1802)におやつのように用いられていて、大分県内では古くから食べられています。
 日記には、江戸屋敷で出産した産婦への見舞いとして贈られている。柔らかくて、滋養のある食べ物ということだったのでしょうか。

やせうまの写真

参考文献 臼杵の殿様暮らしと食(大分合同新聞社)